昔、といっても、数年前か。
まだ珠に出会う前の話だけど、遠距離恋愛をしていた。
あ…遠距離って言わないか。
ホントの遠距離恋愛って、東京から大阪とか？
北海道から沖縄とか？
片道2時間で行けるんだから、遠距離恋愛じゃないかな？でも、遠かった。
けど、まだ若かったから、別にそれを距離として遠いとは感じることはなかったけど、最近、年齢とか身体の自由、不自由ということを考えるようになった。
歳食ったんだよなぁ。

珠とつきあい出した頃は、関係が不安定で、いつもいつでも、破局の危機感を抱えて付き合っていて、じゅうぶん、歳食ってからつきあいだしたのに、それでも身体の自由たとかそんなことは考えてなかったなぁ。

珠は同じ県内で生活してるけど、ここから珠の自宅まで車で行くとやはり1時間半くらいかかる。
中間で待ちあわせしてもらえてるから、そこまでかからなくて済むのだけど、最近、これ10年後は無理なんじゃないかなーって考える。

長いつきあいの中で、これからふたりの方向性をどのようにしていくか？なんてことを何度も話し合った結果、子供達の自立を待って、離婚し私の住んでいる辺りへ引っ越してくるという気持ちを話してくれてはいる。

けれど、いつも寂しい気持ちになるのは何故だろう。
どこかで、珠はこちらへは来ないたろうなと感じているからかな。
切羽詰ってから、やっぱり行けない。
そう言われるのではないかと感じている。

会えなくなったら終わりだな。
きっと、身体の自由が思うようにならなくなって、会えなくなる人達も実際いるかもしれないな。

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